米原康正(1959年生)
東京アムールN32−4

2008年
(L.2014-50.03)

何よりも、私の目の前で起こっている事の本質を、たった一枚の写真だけで捉えたかった。

-アンリ・カルティエ・ブレッソン(1908-2004)無題のエッセイ(1952)より

「東京アムール」シリーズのような作品において、米原はカルティエ・ブレッソンの目指した「決定的瞬間」のみを捉えるという考えに相反している。ビートジェネレーションの詩人や抽象表現主義の画家達がするような、あれこれ考えずに自然にでてきたものをそのまま表現する手法とより近いテクニックを使い、米原は彼の作品を編集する事なく何がおこっているかをランダムに見せている。