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セックス・オン・ザ・ビーチ:寺岡政美「ハワイ・スノーケル・シリーズ」

ビーチでスノーケリングをしている日本人男性と白人女性を描いた寺岡の作品は、ハワイのような観光地での性的な駆け引きへの率直な批判を提示している。このシリーズの中には近世日本からテレポートしてきた現代人と、寺岡の作画スタイルのインスピレーションの元となっている伝説の浮世絵師、歌川国貞(1786-1865)の二人が登場している。その他の驚くべき登場人物としてはナマズである。日本の神話において、様々な意味を持つにもかかわらず、ここでは主にアーティスト本人の髭面を滑稽に言及するものとして描かれている。

「『地上より永遠に』よりの眺め」 は1953年に上映された映画「From Here to Eternity ~地上より永遠に」を巧みに言及している。その映画のワンシーンでは、ハワイ、オアフ島のハロナコーブのビーチで俳優バート・ランカスターと女優デボラ・カーの情熱的なキスシーンが描かれ、それがあまりにも衝撃的だったため、アメリカの検閲にあたり、最初のうちは上映が禁止された。その半世紀後に寺岡は私達にハワイのビーチでは、この映画のような事が観光客には今でも起きていると思い起こさせる。