米原康正(1959年生)は、彼自身が東京のナイトライフに飛び込み、ナイトクラブで友達になった若い女の子達をチェキとよばれるインスタントカメラを使って撮影し、その自然な雰囲気の写真を通して、皆の盛り上がっているムードをとらえる手法を使って東京のナイトライフを記録している。この「東京アムール」シリーズで米原は物語をさらに一歩踏み出し、ナイトクラブから近くのラブホテルへと我々を運んでくれる。これらの写真は実際のところ、どちらかと言えば、あからさまな裸体は含んでいない。しかしながら、彼がフレームとして使っている蛍光ピンクのケースや、手動の活動映写機で映し出されたみだらなサイレントムービー のコマ送り再生のような画像の繰り返しは、我々に「街の夜」で、最後に何が起きたのかというドキドキするような結末を見てしまったと感じさせる。
東京の原宿に長く住む米原は、精力的に原宿ファッションをプロモートする様々な活動にも貢献してきた。例えば、その一つとしてホノルル美術館で開催予定の「原宿:東京ストリートファッション展」(2015年11月19日-2016年4月3日)がある。