鈴木春信が春画に起こした変革
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鈴木春信(1725?-1770)は、桜の木を使った複数の版木を使った錦絵の革新者としてもっとも印象に残っている人物である。彼はまたしなやかで中性的な人物像で人気となり、またその人物は、上品で繊細だが、なまめかしい純潔さのオーラがにじみでていた。

そして驚くことに、春信は、数え切れない一枚絵の春画に加え、少なくとも7冊の春本と画集を出版していた。彼は事実、春画のジャンルを再び活気づけて、優雅なセンスで菱川師宣や鳥居派の粗野なスタイルにとって代わった。美術の趣味がどちらかと言えば保守的なジェームス・A・ミッチェナーでさえも春信のこのみだらな作品の魅力を熱心に語っていた。